大石主税
大石主税【おおいし ちから(良金よしかね)】…ヤングキャラA。
内蔵助の息子。裏門隊リーダー。身長 五尺七寸。仮名手本忠臣蔵の大星力弥。
討ち入りリーダーの実子と言うことでクローズアップされ「少年忠臣蔵」という小説やマンガの主人公になっている。
橋幸夫にいたっては「美少年忠臣蔵」という軍歌調の歌謡曲で、城明け渡しと矢頭右衛門七との友情、討ち入りを歌っている。
幼少の折、殿様から武蔵野蒔絵の印籠をプレゼントされるが松の廊下事件の時に真っ二つに割れて不吉を感じる。同時期にでっかいクマンバチとコバチの昆虫大戦争も目撃し「蜂合戦、カエル合戦は大事の前兆」とおののく。
(殿様から愛馬をプレゼントされたとするエピソードや、貞宗の一刀をもらうエピソードもあり、とにかく亡君から気に入られていた。播州赤穂の大石神社には拝領したとされるカタナがある。)
討ち入りのメンバーに加わえてもらうために親父にずいぶんプッシュするシーンのあるドラマもあるが(元禄繚乱など)、たいがいは最初の評定の段階で、無条件で(若いのに)ハナはじめからメンバーに入っており、同世代だが身分が低い矢頭右衛門七にねたまれる。
矢頭右衛門七は主税とは親友で、お家大変のあとは右衛門七は大阪堂島新地に住み、主税は京都の山科に住むが、3日に1度は会ってはおたがい励まし合って心を磨き合っていた。
内蔵助の放蕩が始まると主税も「父上のご苦労なさるのを見るにつけ、つくづく武家というなりわいがイヤになった」とゴロゴロしはじめ、貸し金をかぞえたり紫頭巾をかぶって市中に遊びに行くニート生活が始まる。
この計略に母親がすっかりダマされてキレ、あんまりなさけないんで主税を懐剣でぶっ殺そうとしたことがある。
…この、山科時代に主税までだらしなくなるパターン(三上於兎吉版の少年忠臣蔵)は希(「忠臣蔵 花の巻雪の巻」では父の放蕩と併せて釣りに出かけている。)で、たいがいは「この頃の酒きげんはご本心からでございますか!?」と内蔵助に詰め寄るのがオーソドックス。
レアケースでは、父の放蕩〜両親の離縁の間、主税は「大和めぐり(奈良旅行)」に出てて不在だったとする講談もある。
帰宅したら母親や兄弟がいない。父親・内蔵助から事情を聞いて、せっかく弟たちにたのまれて買ってきてあげたオモチャのおみやげを「もう渡すことができない」と残念に思い、泣きながら処分する。
母親や祖母は討ち入りがあればすべてが晴れるだろうが、年端のいかない弟たちは事情がわからず、ずっとオモチャを待っているだろうと不憫に思い、討ち入り後、松平家から「思い残すことは」と聞かれたとき、豊岡の母の実家の兄弟宛に人形と朱鞘のカタナのオモチャのセットをリクエストする。
このハナシのように、母兄弟との離別のあとは「二度と会えない」とする設定もあれば、江戸に発つというとき、但馬の母親のところに暇乞いに行き、本心を告げるパターンもあり(平井晩村版の少年忠臣蔵)、似たようなシチュエーションが映像化されたこともある(「あゝ忠臣蔵」など)。
そうかと思うと浪曲「大石妻子の別れ」のように、りくと妹達と一緒に豊岡に行きかけるパターンもあり、この場合りくが「子供ながらに復讐を心に決めているのにどうして連れていけましょう」みたいな手紙を託し山科の内蔵助のところにいるように母親の指示で討ち入りに加わるように指図されるパターンもある(そんなら最初から連れて行かなきゃいいのに)。主税の意思表示が希薄で頼りなく魅力に欠ける。これもレア。
元服(元禄15正月)するまで松之丞(まつのじょう)と呼ばれ、お家断絶〜討ち入りの間に大石主税良金となって裏門隊のリーダーまでつとめたが、映画によっては(&田宮模型のプラモデルも)では前髪状態で討ち入りをしている。
京都で歌舞伎役者の恋人?がいたとか。昔の侍はバイセクシャル。
享年16。
少年隊の植草克秀、TOKIOの松岡昌宏、V6の岡田准一、関ジャニ∞横山裕、Hey! Say! JUMP有岡大貴などジャニーズ事務所の人が演じることが多く、ハリウッド映画「47RONIN」でも赤西仁君が演じることとなり話題を呼んだ。