仮面ライダー忠臣蔵
「復讐者VS復讐者 生き残るのは誰だ!」 と、ポスターにある。
のちの2011年に戦隊ヒーローが199人が史上初めて全員集合できたのを見れば、47人の仮面ライダーを集めることも出来るのかと思いましたが、あくまで東映太秦映画村のヒーローショーですので、そんな大がかりなことはできません。
結果から申し上げますと、「OL忠臣蔵」ばりに、登場人物数人に、義士の名前だけ借りてきたぐらいのおはなしです。
自分を異端者扱いしてきた世の中への腹いせに「キラーシステム」を開発した吉良博士が、怪人3体出すけど、仮面ライダー剣と、仮面ライダーカリスがたちむかう。
吉良博士の下で働く大石博士がライダーたちを手伝おうとするが、逆にピンチになったところへ仮面ライダー555が現れて救われる。
吉良博士は、みずからキラーシステムを作動させ、仮面ライダーキラー(映画村限定ライダー)として変異するが、なんかシステムの具合が悪くて調子がくるっちゃう。
そこに必殺技が加えられて、世の中が丸く収まる。(註01)
忠臣蔵的な部分は、博士たちの名前と(浅野博士っていうのも登場します。オープニング、吉良博士にたてついて撃たれて死んでしまいます。)、大石博士が一瞬吉良側に寝返ったかのような素振りを見せることによる「本心の見え無さ」あたりでしょうか。(ちなみに大石博士は女性。)
映画村だから忠臣蔵なんですね。宮本武蔵とからむのもあるそうです。広島のヤクザとからむものや、長靴をはいた猫とからむバージョンもあるかしら。
「デンライナー大爆破」とかね!!!
註01…1988年の「仮面ライダーBLACK RX」から休止していて、2000年に復興した平成仮面ライダーモノは、2002年の「仮面ライダー龍騎」で初めて「悪人ライダー」を含める複数ライダーのバトルロイヤルという形が成立したそうで、当時のファンの間では賛否両論の設定だったものの、商業的には大成功で、その後「アリ」の設定となったようです。
上記ヒーローショーは、登場する「仮面ライダー555」のあとの「仮面ライダー剣(ブレイド)」の頃のもので、555で盛り上がった仮面ライダー界がじゃっかん冷え込みつつある?頃に上演されている。
ちなみにこのヒーローショーの頃の仮面ライダーは1作品ごとがそれそれがの平行世界の物語であり、ヒーローショーではお構いナシなのだろうが、平成モノにおいて作品同士のクロスオーバーは禁忌であったという。(公式のクロスオーバーは、2008年の電王×キバの劇場用映画〜「仮面ライダーディケイド」まで待たなくてはならなかった。)
ちな2.最後に記載したデンライナーはこのあとの作品で、もうひとつオモチャが売れない剣、響鬼、カブトのあとで、壁を打破すべく2007年に登場し大ヒットを飛ばした、電車に乗る仮面ライダー「仮面ライダー電王」の乗り物で、もりいは東映映画の異色作「新幹線大爆破」の事を冗談で言ったつもりだったが(時代劇と関係ないので、冴えない冗談である)、実際放送のあった37話に、そういうタイトルの回があるそうです。