おぼっちゃまくん #126「やめ天下!忠臣蔵なんていけま先祖」

提供: Kusupedia
移動先: 案内検索
作品概要
制作会社 テレビ朝日
公開年度 1991年
内蔵助役 御坊茶魔
評価 1ツ星


大人気漫画の「おぼっちゃまくん」のアニメ(も大人気だった)で、おぼっちゃまくんの先祖の話。

元禄時代のある春、江戸城内松乃廊下において、御坊内匠亀(おぼうたくみのかめ)は袋小路上野介(ふくろこうじこうずけのすけ)と肩が当たったことからケンカとなり先に手を出した(からか?)内匠亀が切腹になった。播州赤穂の内匠亀の息子、茶魔助(ちゃまのすけ)が仲間と共に仇討ちをする。しかしすべては自分のために息子が仇討ちを打ってくれるかの愛を確かめる内匠亀の計略だった。(どっからどこまでが計略なのかはハッキリしてない)


「親の仇討ち」というひじょうにまっとうなプロットを下敷きにしているものの、各キャラクターの個性をたもちつつ、そこに忠臣蔵の展開を重ね合わせるだけでいっぱいいっぱいになっており、結果、いろんな人気アニメが忠臣蔵をネタに扱っているが、本作は抜きんでて「大したことのない内容」となっている。

わんわん忠臣蔵」のようなクオリティではもちろんなく、「ヤッターマン」「ルパン三世」のようなワルノリもなく、「おそ松くん」のようなギャグの工夫もない。ワルノリとギャグがダメでは、「おぼっちゃまくん」自体が不成立であります。

未確認だがこの内容はアニメ版スタッフのオリジナルなんだと思う。原作の小林よしのりが脚本に参加してたらもうちょっと秀逸だったかも知れない。が、往々にしてマンガの原作者がアニメの内容に関わることはない。本作が原作にあったものだとしたら、よしりん先生はそのとき相当なスランプだったと憶測する。


Wikipediaによると、人気絶頂だった本作は裏番組の「らんま1/2」の放送時間を変えてしまうほどのイキオイがあったらしいが、1991年10月「たけし・逸見の平成教育委員会」が始まると次第に視聴率が低下していったという。

この「やめ天下!忠臣蔵なんていけま先祖」は1991年の11月30日に放送されているので、まさにイキオイにかげりが見え始めた時期だったのかも知れない。視聴率が悪くなれば慎重になるのもやむを得ず、スポンサーに気をつかってウンコとかチンコといった系統のギャグをひかえている?のも完成度に影響していると思われる。


ただ、評価には値しないものの、けっして不愉快なことのない、かわいらしい作品でございました。