ルパン三世#113「作戦名は忠臣蔵」
作品概要 | |
制作会社 | 日本テレビ |
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公開年度 | 1979年 |
内蔵助役 | 銭形警部 |
評価 |
新・ルパン三世の12月放送の"忠臣蔵もの"。
<あらすじ>
歌舞伎座で忠臣蔵を見てたルパン一家。号泣する五右衛門にあきれながら中座して「つまらない」とロビーでひとりつぶやいているルパンの前に吉良上野介の幽霊が出てきて意気投合。吉良邸跡に「おたから」が埋まっているという情報を得る。
そんなとき、大臣から「いつまでもルパンを逮捕できない」事をなじられた警視総監・浅野がその大臣に対し暴力事件を起こしクビになる。彼を慕っていた銭形(「殿中でござる」と総監をはがいじめにするのも彼である)は復讐心をこめてルパン逮捕にいっそう力を入れる…
アタシ世代はどうしても、旧・ルパン(緑のジャケット)の思い出やその後の「カリオストロの城」のクオリティが好きすぎて、新・ルパン(赤いジャケット)の荒唐無稽ぶり(たとえばルパン一家が人魚や竜や雪男とまみえる回とかもあるetc…)には後ろ向きになりがちなのだが、とにかくコレが新ルパンの芸風、骨頂とも言える?ので我慢する。
本作品についても取材(絵柄について)も甘いし、とるにたらない内容であるが、まあ「そういうもんだ」と思ってみてると罪のない作品。
意外にドキッとするようなシーンもあった。
銭形の作戦に日本各地の刑事が集まって評定を開くシーンで、吉良邸跡にある本所深川署にべらんめえの堀部安兵衛刑事や、大阪の早野勘平刑事らが加わるのだが、勘平刑事はハッキリと「忠義やおまへん、参加は出世のため、銭のためだす」なんて事を言ったりして、討ち入りに参加するメンバーのイデオロギーの違いがわざわざ用意していたりして油断がならないのだ。(じつは脚本のほうはけっこう忠臣蔵に必要な、言っておくべきエッセンスをうまく詰め込んでちりばめている。本ほどにディティールをこだわれなかった絵柄が、作品のレベルを下げている。)
ちなみに勘平刑事は途中から銭形警部を「大石はん」と呼ぶし、なぜか捕り物の時は47人の警察官は火事装束になっていて、ワルノリが徹底している。
忠臣蔵ファンとしては面白いのだが、サイトのレビューなどを観ると戸惑ってるルパン・ファンもいるようだ。
デタラメをおおいに楽しんでて、逆に好感が持てました。