鈴木重八
鈴木 重八【すずき じゅうはち】…薄命の赤穂浪士。
家中でも評判の美男子。持病がある。
異動で江戸に来た時に浅草寺境内でマムシの勘助にカツアゲにあい、斬り捨てようかグラグラしてるところを水茶屋の娘、お花(美人)の機転に助けられ、なかよくなる。彼女はもともと赤穂藩士、里見十右衛門(父親同士友達)の娘とあとでわかる。ナイス・ウェルメードプレイ。
お花はやがて身ごもるが重八は赤穂本社に戻らねばならず、あとを友達の安兵衛にまかせていったん帰郷。安兵衛が生まれた子供の名付け親になったりと平和な日々が続く。
ところがその間に松の廊下事件が起きてしまう。
安兵衛もいなくなっちゃうし、おっかさんは病死。重八の残した小遣いは医療費に使い果たし、生活苦に。
花川戸から芝の彦八という知人の知人の二階を借りてほそぼそ暮らす。(台東区から港区に引っ越すんだから今なら家賃が上がりそうなもんだ)彦八は「旦那を世話するから妾になりゃいいのに」がくちぐせだが、お花は重八をじっと待つ。
やがて討ち入りがあるが、重八の名前は瓦版にはない。お花はいよいよ途方に暮れる。
浪士たちが四家お預け〜切腹となったのち、重八が突然訪ねてくる。喜ぶお花だが「転職決まったから」「え、討ち入りとかそこらへんは」「まあ、込み入ってるんで今度話す。とりあえず久々だから飲もうよ」
酒を酌み交わすと五十両と、息子に形見にとカタナを置いて「転職先に挨拶行ってくる」と家を出る重八。
あとでお金と一緒に手紙があるのを発見して読むと「病気してたんで討ち入りに参加できなかった。みんなが切腹したんで、いい機会から自分も泉岳寺で割腹します。いいひとと再縁して下さいね」という遺書だった。
お花は子供をおぶって刀と五十両を持ってすぐ後を追う。しかしその背後には彼女から金品を奪い、あわよくばレイプしようと追いかける悪党の影が二つ忍び寄ってきております!!
(つづく!)
意外に映画やドラマにこの人らしい名前のキャラクターが出てくることがある。
「峠の群像」では鈴田十八という名で描かれ、キーパーソン・石野七郎次(マツケン)と共に赤穂の塩田経営存続に尽力する。
「花よりもなほ」では鈴田重八郎という名で、浪士のリーダー的存在だった。
鈴田重八。鈴木田重八。