多胡外記
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多胡外記【たご げき】…津和野藩藩主・亀井隠岐守の家老。田子外記。
吉良からイジメを受けていた主人・亀井から「なんでか知らないが吉良が満座で自分に恥辱をあたえやがる。こらえ袋の緒が切れた。あいつ明日ぶっ殺す。お家断絶は必至だが、おまえは家来達がうろたえないように取りはからえよ。」と打ち明けられ、ほんとはビックリしてるが「やるなら一刺しに」とアドバイスして寝かしつけ。「こりゃ吉良に薬がたらなんだ」ととにかく夜のうちに殿に内緒で500両を紙に包んで吉良に「ご指導よろしく」と手を回す。
翌日、「外記、もうこの世では会わぬぞよ」と何も知らない殿様は出勤。
外記はお城のイベント中の殿様の様子を家来どもに逐一報告させ、ハラハラしながら実況を聞き、無事を祈る。最終的に何事もなく1日が終わりうれし泣き。
「外記…申し訳ない。突こうと思ったら土下座しやんの。殺すを忘れて戻ってきたぞ…」外記は昨夜の一部始終を話し、余計なことをしましたと謝罪。殿様は外記の両手を取り上げ「ああ、ソチあればこそ」と感謝する。
歌舞伎・仮名手本忠臣蔵2〜3段目の桃井若狭助と加古川本蔵のエピソードにそっくりな誠忠談。歌舞伎のほうではあくまで加古川は「余計なことをした」人物として描かれる。
浪曲「多胡外記の苦衷」