「花王名人劇場」の版間の差分

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さすが芸達者揃い(当時一番若手の大助花子もこの時点で10年選手)で、令和の時代に見ても笑っていられるパッケージ。([[もりいくすお|くすお]]がこれを記述する10年ほど前「[[女と男の忠臣蔵]]」について調べ物をしててこの番組の存在に気づき、見たくてしょうがなかったのだが、吉本芸人が出てる回だけの「花王名人劇場」をBSよしもとが放送してくれることで念願がかなった。季節はずれの2023年9月頭に放送されたが、本放送も1989年8月13日という暑いさなかの放送だったようだ。)
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安定の芸達者揃いぶみ(当時一番若手の大助花子もこの時点で10年選手)で間や掛け合いがさすがに申し分なし。令和の時代に見ても笑えるパッケージ。([[もりいくすお|くすお]]がこれを記述する10年ほど前「[[女と男の忠臣蔵]]」について調べ物をしててこの番組の存在に気づき、見たくてしょうがなかったのだが、吉本芸人が出てる回だけの「花王名人劇場」をBSよしもとが放送してくれることで念願がかなった。季節はずれの2023年9月頭に放送されたが、本放送も1989年8月13日という暑いさなかの放送だったようだ。)
  
 
おなじみのエピソードをベースに細かくギャグやオフザケを乗っける感じで、たとえば松の廊下のもめごとは浅野内匠頭の月亭八方に対し由利徹の吉良上野介が阪神タイガースの悪口を言って刃傷になるとか、「神崎東下り」などは雁之助が浪花節を披露し、浪曲劇で見せてくれる。
 
おなじみのエピソードをベースに細かくギャグやオフザケを乗っける感じで、たとえば松の廊下のもめごとは浅野内匠頭の月亭八方に対し由利徹の吉良上野介が阪神タイガースの悪口を言って刃傷になるとか、「神崎東下り」などは雁之助が浪花節を披露し、浪曲劇で見せてくれる。
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とはいえ、この年にダウンタウンが本格的に東京進出を始め、前年には「とんねるずのみなさんのおかげです」がレギュラー放送を開始しているという、まったく新しい笑いの時代が来ようとしている端境期(「全員集合」はとっくに終了しており「ひょうきん族」はこの放送年に終わる)の制作。
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とはいえ放送当時、この年にダウンタウンが本格的に東京進出を始め、前年には「とんねるずのみなさんのおかげです」がレギュラー放送を開始しているという、まったく新しい笑いの時代が来ようとしている端境期(「全員集合」はとっくに終了しており「ひょうきん族」はこの放送年に終わる)の制作。
  
時代もバブル到来でイケイケのときに、芦屋小雁の[[多門伝八郎]]が「シェップクモウシチュケルモノナリ」とアホ声でふざけてるのは、いまは面白いが当時はビミョーだったかもしれない。特に関東陣が弱い!由利徹のほかに関敬六と橋達也…ベテランばっかし(放送は40数分で、だいぶハサミが入ってるが、笑いも足されている)
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時代もバブル到来でイケイケのときに、芦屋小雁の[[多門伝八郎]]が「シェップクモウシチュケルモノナリ」とアホ声でふざけてるのは、いまは面白いが当時このゆるさはお茶の間にどう写ったか。ビミョーだったかもしれない。特に関東陣が弱い!由利徹のほかに関敬六と橋達也…ベテランばっかしか出てない(放送は40数分で、だいぶハサミが入ってるが、笑いも足されている)。
  
  
花王名人劇場はこの放送があった翌年に幕を閉じている。この9年前から同番組内でスタートしてすっかり屋台骨となっていたドラマ「裸の大将」シリーズの山下清役で人気者の芦屋雁之助を神輿に乗っけて、彼にひさびさにがっつりコメディを演ってもらおうというのは粋な企画と思うが、なかなかいろいろむずかしい時代ではなかったろうか。
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花王名人劇場はこの放送があった翌年に幕を閉じている。この9年前から同番組内でスタートしてすっかり屋台骨となっていたドラマ「裸の大将」シリーズの山下清役で人気者の芦屋雁之助を今回神輿に乗っけて、彼にひさびさにがっつりコメディを演ってもらおうというのは粋な企画と思うが、なかなかいろいろむずかしい時代ではなかったろうか。
  
  

2023年9月9日 (土) 15:54時点における版

作品概要
制作会社 フジテレビ
公開年度 1989年
内蔵助役 芦屋雁之助
評価 3ツ星


おなじみの「松の廊下」〜「田村邸の切腹」〜「神崎東下り」〜「絵図面取り」〜「くすや勢ぞろい」〜「討ち入り」を、東西のコメディアン=芦屋雁之助3兄弟、由利徹、関敬六、月亭八方、ぼんちおさむ、チャンバラトリオ、間寛平、宮川大助花子。ゲストスターに三波春夫(「元禄名槍譜」のダイジェストを披露)らが面白く仕立てた1時間の舞台の公開番組。(一度閉鎖してた映画館をライブ会場として復活させた浅草・常盤座での収録。当時ここではロッキー・ホラー・ショーの再上映やらイカ天バンドのライブ、もりいくすおが後に30年からお世話になるカンコンキンシアター第1回公演など、放送当時なんでも受け入れてた。)


安定の芸達者揃いぶみ(当時一番若手の大助花子もこの時点で10年選手)で間や掛け合いがさすがに申し分なし。令和の時代に見ても笑えるパッケージ。(くすおがこれを記述する10年ほど前「女と男の忠臣蔵」について調べ物をしててこの番組の存在に気づき、見たくてしょうがなかったのだが、吉本芸人が出てる回だけの「花王名人劇場」をBSよしもとが放送してくれることで念願がかなった。季節はずれの2023年9月頭に放送されたが、本放送も1989年8月13日という暑いさなかの放送だったようだ。)

おなじみのエピソードをベースに細かくギャグやオフザケを乗っける感じで、たとえば松の廊下のもめごとは浅野内匠頭の月亭八方に対し由利徹の吉良上野介が阪神タイガースの悪口を言って刃傷になるとか、「神崎東下り」などは雁之助が浪花節を披露し、浪曲劇で見せてくれる。


とにかくすごく気楽に見ていられるパッケージ。


とはいえ放送当時、この年にダウンタウンが本格的に東京進出を始め、前年には「とんねるずのみなさんのおかげです」がレギュラー放送を開始しているという、まったく新しい笑いの時代が来ようとしている端境期(「全員集合」はとっくに終了しており「ひょうきん族」はこの放送年に終わる)の制作。

時代もバブル到来でイケイケのときに、芦屋小雁の多門伝八郎が「シェップクモウシチュケルモノナリ」とアホ声でふざけてるのは、いまは面白いが当時このゆるさはお茶の間にどう写ったか。ビミョーだったかもしれない。特に関東陣が弱い!由利徹のほかに関敬六と橋達也…ベテランばっかしか出てない(放送は40数分で、だいぶハサミが入ってるが、笑いも足されている)。


花王名人劇場はこの放送があった翌年に幕を閉じている。この9年前から同番組内でスタートしてすっかり屋台骨となっていたドラマ「裸の大将」シリーズの山下清役で人気者の芦屋雁之助を今回神輿に乗っけて、彼にひさびさにがっつりコメディを演ってもらおうというのは粋な企画と思うが、なかなかいろいろむずかしい時代ではなかったろうか。


<附言>

令和5年のBSよしもとの放送では「オカマ」というワードが無音になっている。