忠臣蔵ファンタジー 元禄バロックロック
作品概要 | |
制作会社 | 宝塚花組 |
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公開年度 | 2021年 |
内蔵助役 | 永久輝せあ |
評価 |
三井住友VISAカードシアター 忠臣蔵ファンタジー 「元禄バロックロック」というのが、正しい名称。
もう、令和時代の宝塚だから、楽しくて素敵なんで、ほぼ無条件で星3つ。
主役は、四十八人目の男(という表現は出てこないが)、時計職人のクロノスケ=柚香 光(ゆずか れい)。
舞台は、架空の国際都市・エド。
忠臣蔵事件にソックリでぜんぜん違う物語が、パラレルワールドで繰り広げられる、エンターテインメント。
あたしが見たのは、本場・兵庫での公演から、年が明けた2022年の東京。(註01)
チケットを取ってくれた、ヅカファンの後輩Nのレクチャーのおかげで、作・演出の谷貴矢さんの大劇場デビュー作であることや、彼の(賛否両論の?)荒唐無稽な作風を、デビュー作『アイラブアインシュタイン』を見て知っていたために、目の前で繰り広げられる、この世のものとは思えないタカラジェンヌたちの華やかな現象(衣装がまた良いのだ!)を、すんなり受け入れられた。
以前に話した、忠臣蔵舞台の特徴…
1)「忠臣蔵で遊ぶ」忠臣蔵…素材は忠臣蔵だけど別世界
2)「遊んでるけどこれ、忠臣蔵だよね」という忠臣蔵…時代も設定もキャラも違うけどエッセンスが忠臣蔵
3)「忠臣蔵を遊ぶ」忠臣蔵…正調忠臣蔵のアレンジ
と、3っつに分けられると申し上げましたが、 「元禄バロックロック」は(1)。
旧宝塚大劇場最後の公演「忠臣蔵ー花に散り雪に散りー」(雪組)で、ほぼガッツリ正調忠臣蔵を「日本物(にほんもの)」でやったことだし、100年記念作品なんだし、100年人気が続いてることや、パワハラだなんだ言われてるご時世で、これほど美しい人達が舞台に立つことを目指して修練し、我々観客に素晴らしいものを披露してくれていることに感謝しつつ、レビューで歌われた「情熱の花」(ザ・ピーナッツのやつ)を、目をハートにして、身悶えしながら、なにもかもを許した。
えーと。なんだっけ。
<ネタバレ入ります> あ、時計職人のクロノスケが賭場(ラッキーこいこい)で、タイムリープ(と、公式のあらすじは紹介している)して出目を変えるシーンがあるんだけど、時を戻してベットを変えるならわかるんだけど、出目が変わるのはどうしてだ??
「タイムリープ」の解釈が谷先生と違うのかもだけど、もし、別宇宙(パラレルワールド)に飛ぶ(この場合、出目が白でなく、黒の世界に呼ぶ)という理屈なら、一緒にいた人間まで飛ばされて「アレ?黒!どうやら夢でも見てたらしい」って言うのは、どういう現象なのだろう。
なんか、冒頭のそこの時点で、このハナシの、時間旅行の概念がどうでもよくなったので一生懸命追いかけなかったが、それで美しさに酔いしれてると、いよいよハナシの内容はよくわかんなかった。笑
註01…見に出かけた翌々日、関係者に新型コロナ感染者が出て20日ほど公演中止になってしまった。ギリギリセーフでした。そんなころのお話です。