赤穂城断絶

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2008年9月2日 (火) 15:03時点におけるKusuo (トーク | 投稿記録)による版

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作品概要
制作会社 東映
公開年度 1978年
内蔵助役 萬屋錦之介
評価 ★★
ファイル:Fuwa.jpg
役者絵:千葉真一

熱い。深作欣二監督作品。

「仁義なき戦い」の元禄版、血湧き肉踊る「実録!赤穂事件!!」というふうなパロディのおもむきがあって面白い。キャストもいっぱいこっちにスライドしてる。なんか出演者みんなドスが効いてる。女優陣も「姉御」肌。新世代の時代劇。

とにかく「深作欣二版」という特色がよく出てるパッケージにまとまってる。

カット割りも多いしすごく軽妙かつダイナミック&スピーディ。これまでで血のりが一番多い。冬より夏のイメージの強い忠臣蔵。

額というのは少し切っただけで思いのほか多量に出血するし、史実にも「血がなかなか止まらなかった」そうなので、松の廊下の吉良の血のりはこの映画が一番ベスト(だが、まだ足りない気がする)。

四六時中すわ斬り合い!?みたいな緊張感に包まれている。大石が「ご公義への叛逆!」と言ってたり「吉良を再吟味しないのなら、大学ご奉公の儀、ご辞退するよりほかございません」と自分から柳沢吉保に直訴するなど斬新な脚色もあり、とにかく強気で喧嘩腰。やわらかいラブストーリーやコミカルなエピソードはいっさい排除して、橋本平左衛門の心中だけを一瞬描き、ストーリーはまっすぐ討ち入りへと進む。

予想どおり討ち入りのチャンバラシーンがたっぷりだが、木の上においてあった綿(わた雪ではなく、コットンです)がフワリとおっこったり、しまいにゃ刀にひっかかって宙を舞うご愛嬌がある。なぜカットしなかったのか?

清水一学と不破数右衛門(渡瀬恒彦VS千葉真一!カッコイイ)の一騎打ちは見どころ。

音楽はテレビ時代劇なみに軽い。

昭和時代最後の忠臣蔵映画。