薄桜記

提供: Kusupedia
2012年7月23日 (月) 04:52時点におけるKusuo (トーク | 投稿記録)による版

移動先: 案内検索
作品概要
制作会社 大映
公開年度 1959年
内蔵助役 −−−
評価 4ツ星

【はくおうき】

伯父さんの仇討ちに走る中山安兵衛(カツシン)が道すがらバッタリ出会った旗本・丹下典膳(市川雷蔵)と運命の出会いを果たし、その後もろもろの皮肉な運命…


いやもう、この映画はもう、あたしがなんだかんだ言うまでもなく、ちゃんとした良い作品でございまして、忠臣蔵スタンスからよけいなことを言うと、そうとう的外れなレビューになりますれば、気になった方は各々ご購入、またはレンタルなどしてご覧なさればよろしかと存じます。

途中までズ〜〜ッと丹下左膳と安兵衛の話だと勘違いしながら見てたときは、血槍無双みたいな娯楽作品だと思ってたんですが、なんだか「別格」でありました。だってオープニングのテンポとか、娯楽映画的にグイグイ引っ張りこんでくれるんですもの。

それに左膳って大岡越前の頃の人でしょう??時代もメチャクチャ違うわけでもないし、てっきり「丹下左膳/エピソード1」かと思っちゃったら興奮しちまいまして…。でも途中からなんだかヘンだなあ〜と思ってたら勘違いでした。なんでそんな紛らわしことをするのか?名前や容姿がかぶり過ぎだろ。気持ちを入れ替えてもう一回見ないといけません。


あるシーンの殺陣がいいので原作を読みたくなったのだが、それは「一体どう表現するとこういうシーンになるのか」と思ってのことだったが、そのシーンはどうも映画のオリジナルだそうで、さすがビジュアルの専門家のなせる技なのだなと感心しました。

監督も、そして雷蔵もものすごいいきごみで作ったらしいんですね。だからなんというか、ものすごい昇華を遂げたわけですよ。でも映画のプレスに「妖気をはらんだ五味康祐の評判小説」とあるから、やっぱりちょっと読みたい。五味康祐って柴田錬三郎とかわりばんこに「ほんものは誰だ?!」のパネラーで出てた人ですよね。

やー、しかし、あたしは忠臣蔵の外伝に分類分けいたしましたが、「関連作品」に近いかなあ。とにかく、映画としては五つ星です(忠臣蔵ものとしては星四つね)。

忠臣蔵がサブでも、こっちが忠臣蔵スタンスで見ていると、すごくもりあがってるメインの壮絶さや悲しさよりも、やっぱり茶会の日取りがわかったところでグッとくるんですよね。「忠臣蔵モード」って不思議です。ヒイキってこういうことなんですかね。


雷蔵が光り輝いてるが、この翌年、カツシンが「不知火検校」で新しく生まれかわります。



時代劇スペシャル忠臣蔵外伝 薄桜記 丹下典膳と堀部安兵衛~孤高の武士 丹下典膳の生涯〜

同じ原作で1991年秋に杉良太郎を典膳に迎えドラマ化された。

テレビサイズにいいかんじにコンパクトに整理されており、演出にも小技が利いていて杉サマの貫禄も良く、好感が持てる作品。

大映版と違ってドロドロした部分がカットされ、原作にあるのか無いのか、大工さんの用心棒になるエピソードなどが加わった上、大映版のあの印象的なラストにも大幅なアレンジが加わっている。

ところでこの当時ってキャスティングに「?」と思うことがしばしばある。安兵衛役の竜雷太はファンだが、なにも当時51歳の彼を安兵衛に当てなくても…。4年後に伯父さんの菅野六郎左衛門演るヒトですよ。どういう事情なのだか。



NHK BS時代劇 薄桜記

(準備中)

われらが矢頭右衛門七・山本耕史さんを典膳に迎え、2012夏にNHK BSプレミアムにて放送。

連ドラを最後まで見ましたらレビューつかまつる。


薄桜記 [DVD]

市川雷蔵 出演, 勝新太郎 出演