「携帯忠臣蔵〜世にも奇妙な物語 映画の特別編〜」の版間の差分

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しかし肝心のお話のほうが設定、ギャグ、ストーリーにはまったく特筆すべき点がない。
 
しかし肝心のお話のほうが設定、ギャグ、ストーリーにはまったく特筆すべき点がない。
  
そんなに辛い言い方をしなくても「世にも奇妙…」なんだし、なんだが、情報戦である討ち入り計画に携帯という必殺道具が浪士側に手に入るのだから、忠臣蔵ファンはタイトルだけ聞いたところでいろいろ想像力をかきたてられワクワクするが、その想像のほうがあまりにも本編より面白いので、実際見るとその「行き届かなさ」に'''ほんとうにもったいなくって、ガッカリ'''するのです。
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そんなに辛い言い方をしなくてもそんなに視聴者の要求レベルが高くない「世にも奇妙…」なんだし大目に見ても、なのだが、情報戦である討ち入り計画に携帯という必殺道具が浪士側に手に入るのだから、忠臣蔵ファンとしてはタイトルだけ聞いた時点でいろいろ想像力をかきたてられワクワクするが、その想像のほうがあまりにも本編より面白いので、実際見るとその「行き届かなさ」に'''ほんとうにもったいなくって、ガッカリ'''するのです。そもそもこういう「トワイライトゾーン」的な番組は「お話」がまず肝心要なんじゃないんでしょうか。
  
 
だって、たった一台だけ未来とつながってるツールを内蔵助に持たして一方的に未来人が何度も同じ事を聴くためだけに電話かけてくるんなら、多機能*が自慢の「携帯電話」である必要がまったくないのだ。<small>*もっとも、2000年当時では写メやワンセグはまだ普及してない。</small>
 
だって、たった一台だけ未来とつながってるツールを内蔵助に持たして一方的に未来人が何度も同じ事を聴くためだけに電話かけてくるんなら、多機能*が自慢の「携帯電話」である必要がまったくないのだ。<small>*もっとも、2000年当時では写メやワンセグはまだ普及してない。</small>

2009年5月6日 (水) 12:58時点における版

作品概要
制作会社 フジテレビ
公開年度 2000年
内蔵助役 中井貴一
評価 1ツ星

いくらでも面白くなりそうな「忠臣蔵」「携帯電話」「タイムパラドックス」という三題噺を完全に台無しにしてしまった惜しい作品。


ストーリー:未来から大石内蔵助に一台、携帯が送られてくる。電話の向こうからは「歴史上のことがホントにあったのか調べるためにかけてます。討ち入りはするんですか?」の声。死にたくない内蔵助の回答はあやふや。討ち入り当日も逃亡したがっていたが、ギリギリになって「自分たちは未来で生きているんだな」と未来に確認すると、ヤル気になって出陣。未来では沢山のブースから各国の歴史上の人物に電話をかけていた…。


チョンマゲの世界に携帯電話、という絵柄が思い浮かんだ時点で「なんとなく面白そう〜」と満足して思考停止してしまったのではあるまいか。この作品を助けてるのは中井貴一の孤軍奮闘。そして、絵作りもきれいだし、音楽や編集の仕方など、周囲はコレをおもしろくしようと努力されてるし、うまくいってる。だからWEB上のレビューでこの映画を「面白い」と言ってるコメントを見ると、まさにだいたいこの「着想」と「雰囲気」だけが評価されている。

しかし肝心のお話のほうが設定、ギャグ、ストーリーにはまったく特筆すべき点がない。

そんなに辛い言い方をしなくてもそんなに視聴者の要求レベルが高くない「世にも奇妙…」なんだし大目に見ても、なのだが、情報戦である討ち入り計画に携帯という必殺道具が浪士側に手に入るのだから、忠臣蔵ファンとしてはタイトルだけ聞いた時点でいろいろ想像力をかきたてられワクワクするが、その想像のほうがあまりにも本編より面白いので、実際見るとその「行き届かなさ」にほんとうにもったいなくって、ガッカリするのです。そもそもこういう「トワイライトゾーン」的な番組は「お話」がまず肝心要なんじゃないんでしょうか。

だって、たった一台だけ未来とつながってるツールを内蔵助に持たして一方的に未来人が何度も同じ事を聴くためだけに電話かけてくるんなら、多機能*が自慢の「携帯電話」である必要がまったくないのだ。*もっとも、2000年当時では写メやワンセグはまだ普及してない。

機能もさることながら、携帯にまつわるあるあるネタにしても、オイシイ素材をなにからなにまで使わずじまいである。(かろうじておかるが根付けを作ってくれるシーンはある。)


たぶん脚本家自身が携帯電話で300年前の内蔵助に聞きたいことがまったく無いのだろうと思う。コレは図星のはずだ。


どっかのサイトにこんな記録を見つけた。

「ナニワ金融道」で忙しい脚本家・君塚氏はこの仕事をいったんは断ったのに、プロデューサー氏が「ジェームス三木さんも、一流の脚本家はみんな忠臣蔵を一度は書いてるんですよ」と説得したという。そんないきさつで売れっ子脚本家に無理に押し付けたおかげで、まことにお気の毒にしあがった作品。ぶっちゃけ「忠臣蔵」が題材である必要性は全然なし。

(加筆:え〜っでも「原作:清水義範」ってある!んじゃこの原作がアレ気なのかなあ!?)