多門伝八郎

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多門伝八郎【おかど でんぱちろう】

事件の二人を公平に調査したかった幕府目付(警察隊?)。

浅野に「乱心なんだよな?心神喪失状態においては刑法上その責任を追及することができない。おとがめなしだぞ」とか言ってくれたり、イキな心遣いのキャラとして演出される。

「その日に切腹っておかしくないですか?えっ庭先で切腹??や〜、それおかしくないっすか??」と、柳沢上役に食って掛かったり、なにかと浅野びいきな発言をする。切腹の副検死役でもある。

無刀無言を条件に切腹会場に家来をひとりだけ入場させる粋なやつ。

切腹会場におもむく浅野に、面会に来て庭の隅のほうでひれ伏して黙って泣いてる家来のゲンゴを注目させるために以下のようなことを言う。

「浅野殿、遅咲きの桜だが散る風情もまた格別でござるな。やがてあの梢(こずえ)に月が出るがこの春の宵にお別れの惜しいことでござる」(東宝:有島一郎)

「おお、よい月じゃ。見事な月じゃ。これご覧なされい。明日は満月。見事な月ではござらぬか。」(歌舞伎:元禄忠臣蔵)

「ご覧なさいませ、月が昇りました。明日は満月。見事な宵月でございまするな。(目線を落とし)それに、美しい桜ではございませぬか」(東映:赤穂浪士天の巻地の巻)

「あいや浅野殿ごらんなされい、あの桜、咲くもよし又は散るもよし春の夕風にあの花びらの散り行く先を…」(浪曲)

「ご覧なさいませ。今を盛りと咲いておりまする。」(日活)

「ご覧なされい。春の名残の桜でござる」(仲代「忠臣蔵」)

ストーリー的にはすごくカッコいいのに、歴史家からは「虚言癖」よばわりされております。なにしろ浅野内匠頭の有名な辞世の句も彼の創作だとか。

問題の著書は『多門筆記』