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どっかの殿様が、赤穂浪士の討ち入りに感銘を受け、自分の藩からも仇討ちを成功させる功労者をたたえたい。その願いがかなわないならもう、参勤交代で江戸には行かない!
 
どっかの殿様が、赤穂浪士の討ち入りに感銘を受け、自分の藩からも仇討ちを成功させる功労者をたたえたい。その願いがかなわないならもう、参勤交代で江戸には行かない!
  
と、童話か落語みたいなことを言い出すので、そんなワガママをされたらお家は断絶!と、家老が無理くり足軽に人殺しをさせ、その足軽に殺された身内に仇討ちをさせるのを支援する、コミカルな雰囲気の作品。
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と、童話か落語のキャラクターみたいなワガママを言い出すので、そんな事をされたらお家は断絶!と、家老が無理くり足軽に人殺しをさせ、その足軽に殺された身内に仇討ちをさせるのを支援する、コミカルな雰囲気の作品。
  
  
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見ていて、随分モタモタした展開だなと思ったら、案の定、本作は1959年(昭和34年)に同局でリリースされた、もともとは30分番組のリメイクらしい。
 
見ていて、随分モタモタした展開だなと思ったら、案の定、本作は1959年(昭和34年)に同局でリリースされた、もともとは30分番組のリメイクらしい。
  
その時に主人公を演じているのは俳優の中村彰という人で、憶測だが、オリジナルは本作のようなコミカルなものではなく、もっと武士道を皮肉ったシニカルな作品だったのではないかと思う。そもそもが短編向きのプロットなのであります。
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その時に主人公を演じているのは俳優の中村彰という人で、憶測だが、オリジナルは本作のようなコミカルなものではなく、殿様の気まぐれに命をかけなければいけない虚無感などが浮き彫りになった、もっと武士道を皮肉ったシニカルな作品だったのではないかと思う。そもそもが短編向きのプロットなのであります。
  
そこに新しいキャラと細かいエピソード(コサキンのふたりがかわら版売で出ている)を足して、「なんとなく面白い感じ」で味付けで2時間のコースにしようとしたが、しょせん薄味になるばかりだった。
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そこに新しいキャラと細かいエピソード(コサキンのふたりがかわら版売で出ている)を足して、「なんとなく面白い感じ」で味付けて2時間のコースにしようとしたが、しょせん薄味になるばかりだった。
  
  
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昭和末期のお茶の間では、丁度いい味付けだったのかも知れません。不愉快なことは一切ない作品。
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昭和末期のお茶の間では、丁度いい味付けだったのかも知れません。 不愉快なことは一切ない作品。
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実は本作は、昭和34年のほかにも、38年に中村梅之助で、44年にあおい輝彦主演でテレビ放映されている、人気コンテンツであった。
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そもそもは、1931年に内田吐夢監督で大河内傳次郎を主演で制作されているサイレント映画だそうであります。で、その時点ですでに2時間ほどの長尺。([http://www.jmdb.ne.jp/1931/bg005550.htm 出典:日本映画データベース])
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あたしが「2時間版にするにあたって、新たに足した」と思っていた登場人物の名前が、Wikipediaや日本映画データベースによれば、すでに戦前のオリジナルにあるので、こっちが基になっていると考えられます。
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30分を2時間に引き延ばしたと憶測することは、マチャアキ版の欠点をかばう側面もあったはずだが、それじゃあ、ふつうにアレだったんじゃん…

2021年5月12日 (水) 18:20時点における最新版

どっかの殿様が、赤穂浪士の討ち入りに感銘を受け、自分の藩からも仇討ちを成功させる功労者をたたえたい。その願いがかなわないならもう、参勤交代で江戸には行かない!

と、童話か落語のキャラクターみたいなワガママを言い出すので、そんな事をされたらお家は断絶!と、家老が無理くり足軽に人殺しをさせ、その足軽に殺された身内に仇討ちをさせるのを支援する、コミカルな雰囲気の作品。


ちょっとナニ言ってるかわからないかもですが、そういう無理のある設定の中で、父親を殺された植木職人を演じる堺正章の魅力だけで2時間もたせた、「時代劇スペシャル」(フジテレビ)の一話完結ドラマ。細かいいきさつには疑問も残るし、ハッピーエンドっぽいラストも、どう収拾がついているのかがよくわからない。


見ていて、随分モタモタした展開だなと思ったら、案の定、本作は1959年(昭和34年)に同局でリリースされた、もともとは30分番組のリメイクらしい。

その時に主人公を演じているのは俳優の中村彰という人で、憶測だが、オリジナルは本作のようなコミカルなものではなく、殿様の気まぐれに命をかけなければいけない虚無感などが浮き彫りになった、もっと武士道を皮肉ったシニカルな作品だったのではないかと思う。そもそもが短編向きのプロットなのであります。

そこに新しいキャラと細かいエピソード(コサキンのふたりがかわら版売で出ている)を足して、「なんとなく面白い感じ」で味付けて2時間のコースにしようとしたが、しょせん薄味になるばかりだった。


とにかく、当時のマチャアキは、この数年前に「西遊記」で大成功を収め、この放送年から「ザ・トップテン」の司会が始まるなど、快進撃の最中。

現場では共演者が笑うのをこらえていたんじゃないかと思うほど、ノリノリである。


昭和末期のお茶の間では、丁度いい味付けだったのかも知れません。 不愉快なことは一切ない作品。


<附言>

実は本作は、昭和34年のほかにも、38年に中村梅之助で、44年にあおい輝彦主演でテレビ放映されている、人気コンテンツであった。

そもそもは、1931年に内田吐夢監督で大河内傳次郎を主演で制作されているサイレント映画だそうであります。で、その時点ですでに2時間ほどの長尺。(出典:日本映画データベース

あたしが「2時間版にするにあたって、新たに足した」と思っていた登場人物の名前が、Wikipediaや日本映画データベースによれば、すでに戦前のオリジナルにあるので、こっちが基になっていると考えられます。

30分を2時間に引き延ばしたと憶測することは、マチャアキ版の欠点をかばう側面もあったはずだが、それじゃあ、ふつうにアレだったんじゃん…