「不破数右衛門」の版間の差分
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− | 不破数右衛門 | + | 不破数右衛門 【ふわ かずえもん】…ワイルドキャラ。一徹短慮の粗忽者。浅野家をリストラされている浪人。お家の大変を聞いて赤穂城まで鎧櫃(よろいびつ)をしょって駆けつける。 |
豪放磊落にして愉快に描かれることも多い。 | 豪放磊落にして愉快に描かれることも多い。 | ||
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− | + | 唯一の趣味が刀剣類。ある日、刀屋・杉本屋から買った無名の貞宗を試したくて、乞食が沢山いるところに行って、そのひとりに「腰も抜けて三食も心にまかせないんじゃ生きてたってしょうがないだろ。早く死んで生まれ変わったほうがいいんじゃないか」と声を掛ける。冗談だと思って乞食が「さようでございます。早く死にたいですわ」と答えると数右衛門が「そうか!この一刀を試したいんで殺してやろう」とホントに抜いたんでイザリの乞食は一目散に逃げた。(この噂が乞食のあいだで評判になり、赤穂城下は乞食の種切れになる) | |
+ | その後、仲間(ちゅうげん)・文助が「お化けが出る」と言って仕方がないので、原因となってる、最近死んだその知人とやらの墓を掘り起こして死体を細切れに斬りまくった。数「コレならもうお化けになってでやしまい」文「こう細かいと、毎日ちょっとずつ来るんじゃないでしょうか」 | ||
− | + | 掘り起こす際に使ったクワから足が付いて数右衛門は棺場やぶりの重罪でとがめられるが、内匠頭のお気に入りだったので死罪にした体裁で彼を追放するに止める。 | |
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+ | この死人の試し切りや、お城に駆けつるために住んでた加古川をあとにする際、正逆(まさか)の役に立つまじと幼少の我が子を殺してから出かけてくるなどのバイオレンスな講話が影響してか、彼が猟奇殺人する歌舞伎の出し物に「[[盟三五大切]](かみかけてさんごたいせつ)」というのがある。 | ||
元禄15年2月、江戸は山村座というところで「東山栄華の舞台」という芝居やってて「器用にこないだの刃傷事件を芝居に盛り込んだものだなあ」と言う評判を聞いたので数右衛は芝居見物。見てたら[[吉良上野介|上野介]]役の役者にキレて客席から舞台に飛び上がり[[梶川与惣兵衛]]役の役者を殴打。上野介役に「慮外千万!」と斬りかかる。「おもしろい芝居ですなぁ。今日の幕は一人役者が増えましたなぁ」やがて数右衛門はクールダウンして楽屋で謝るが、ちまたでは「アレはきっと赤穂の浪人だ。芝居がリアルだから思わずあんなことを」と評判になる。 | 元禄15年2月、江戸は山村座というところで「東山栄華の舞台」という芝居やってて「器用にこないだの刃傷事件を芝居に盛り込んだものだなあ」と言う評判を聞いたので数右衛は芝居見物。見てたら[[吉良上野介|上野介]]役の役者にキレて客席から舞台に飛び上がり[[梶川与惣兵衛]]役の役者を殴打。上野介役に「慮外千万!」と斬りかかる。「おもしろい芝居ですなぁ。今日の幕は一人役者が増えましたなぁ」やがて数右衛門はクールダウンして楽屋で謝るが、ちまたでは「アレはきっと赤穂の浪人だ。芝居がリアルだから思わずあんなことを」と評判になる。 | ||
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+ | 内蔵助に懇願して義盟に加わる。加盟については病気の妻・お藤が足手まといにならないように自害する際、「夫をメンバーに加えてくれ」と内蔵助に遺書を残すというアプローチもある(浪曲)。 | ||
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+ | 奥さんに関しては、妻・お國(くに)は[[村松喜兵衛]]の娘。とする講談もある。 | ||
討ち入りでは裏門係だったがいても立ってもいられず渦中に飛び込み最もめざましい働きをしたと伝わる。 | 討ち入りでは裏門係だったがいても立ってもいられず渦中に飛び込み最もめざましい働きをしたと伝わる。 | ||
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東映「[[赤穂城断絶]]」ではクローズアップされ、千葉真一が演じて相当カッコよかった〜。 | 東映「[[赤穂城断絶]]」ではクローズアップされ、千葉真一が演じて相当カッコよかった〜。 |
2009年7月26日 (日) 21:22時点における版
不破数右衛門 【ふわ かずえもん】…ワイルドキャラ。一徹短慮の粗忽者。浅野家をリストラされている浪人。お家の大変を聞いて赤穂城まで鎧櫃(よろいびつ)をしょって駆けつける。
豪放磊落にして愉快に描かれることも多い。
「おつむがたりない」みたいに言われることも(三船の「大忠臣蔵」)。豪傑なわりに「泣き男」とあだ名される涙もろさも。
唯一の趣味が刀剣類。ある日、刀屋・杉本屋から買った無名の貞宗を試したくて、乞食が沢山いるところに行って、そのひとりに「腰も抜けて三食も心にまかせないんじゃ生きてたってしょうがないだろ。早く死んで生まれ変わったほうがいいんじゃないか」と声を掛ける。冗談だと思って乞食が「さようでございます。早く死にたいですわ」と答えると数右衛門が「そうか!この一刀を試したいんで殺してやろう」とホントに抜いたんでイザリの乞食は一目散に逃げた。(この噂が乞食のあいだで評判になり、赤穂城下は乞食の種切れになる)
その後、仲間(ちゅうげん)・文助が「お化けが出る」と言って仕方がないので、原因となってる、最近死んだその知人とやらの墓を掘り起こして死体を細切れに斬りまくった。数「コレならもうお化けになってでやしまい」文「こう細かいと、毎日ちょっとずつ来るんじゃないでしょうか」
掘り起こす際に使ったクワから足が付いて数右衛門は棺場やぶりの重罪でとがめられるが、内匠頭のお気に入りだったので死罪にした体裁で彼を追放するに止める。
この死人の試し切りや、お城に駆けつるために住んでた加古川をあとにする際、正逆(まさか)の役に立つまじと幼少の我が子を殺してから出かけてくるなどのバイオレンスな講話が影響してか、彼が猟奇殺人する歌舞伎の出し物に「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」というのがある。
元禄15年2月、江戸は山村座というところで「東山栄華の舞台」という芝居やってて「器用にこないだの刃傷事件を芝居に盛り込んだものだなあ」と言う評判を聞いたので数右衛は芝居見物。見てたら上野介役の役者にキレて客席から舞台に飛び上がり梶川与惣兵衛役の役者を殴打。上野介役に「慮外千万!」と斬りかかる。「おもしろい芝居ですなぁ。今日の幕は一人役者が増えましたなぁ」やがて数右衛門はクールダウンして楽屋で謝るが、ちまたでは「アレはきっと赤穂の浪人だ。芝居がリアルだから思わずあんなことを」と評判になる。
内蔵助に懇願して義盟に加わる。加盟については病気の妻・お藤が足手まといにならないように自害する際、「夫をメンバーに加えてくれ」と内蔵助に遺書を残すというアプローチもある(浪曲)。
奥さんに関しては、妻・お國(くに)は村松喜兵衛の娘。とする講談もある。
討ち入りでは裏門係だったがいても立ってもいられず渦中に飛び込み最もめざましい働きをしたと伝わる。
東映「赤穂城断絶」ではクローズアップされ、千葉真一が演じて相当カッコよかった〜。
享年34。
関連作品
- 盟三五大切(歌舞伎)
- 修羅(ATG)1971