「お艶」の版間の差分

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== 演じたひとたち ==
 
== 演じたひとたち ==
  
若尾文子、南野陽子、前田愛など、その時旬な女優がキャスティングされるし、講談のほうでもお通夜は美女キャラだが、現代にこのドラマをていねいに練り上げるのであれば、案外美貌では売ってないor朴訥なイメージ、誤解を承知で言うとじゃっかんおバカ系のタレントさんのほうがドラマが重厚になるのでは?と思った。つまり「本当に私は愛されているのか。彼は絵図面目的で接近してきただけではないのだろうか。でも、たとえそんなかりそめの愛でも私は幸せだった」という、せつなさといじらしさが表現出来ると思うのだ。お艶がモテなさそうな女子だと、そこに視聴者が共感出来る。
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若尾文子、南野陽子、前田愛など、その時旬な女優がキャスティングされるし、講談のほうでもお艶は美女キャラだが、現代にこのドラマをていねいに練り上げるのであれば、案外美貌では売ってないor朴訥なイメージ、誤解を承知で言うとじゃっかんおバカ系のタレントさんのほうがドラマが重厚になるのでは?と思った。つまり「本当に私は愛されているのか。彼は絵図面目的で接近してきただけではないのだろうか。でも、たとえそんなかりそめの愛でも私は幸せだった」という、せつなさといじらしさが表現出来ると思うのだ。お艶がモテなさそうな女子だと、そこに視聴者が共感出来る。
  
 
それで討ち入りの帰りに金右衛門がちょっと自宅に寄って「僕は本気だったんです!ありがとう!」と言いに来てくれたら、滂沱でわ!?
 
それで討ち入りの帰りに金右衛門がちょっと自宅に寄って「僕は本気だったんです!ありがとう!」と言いに来てくれたら、滂沱でわ!?

2012年12月3日 (月) 05:22時点における版

役者絵:小倉優子


お艶【おつや】…大工、平兵衛の娘(あるいは妹や姪であることも。お杉という名のときもある。吉良邸用人に奉公してる設定もある)。


恋いこがれる岡野金右衛門(小間物屋とか酒屋に姿を変えている)の為に彼が見たがってる、が手がけた吉良邸の絵図面をリークする。危ない橋を渡ってくれるので、ひたむきで純粋に描かれる場合と、積極的でお茶目に描かれることが多い。

彼女のこうした行動を、ひそかに浪士にエールを送る江戸っ子の父親(又は兄、伯父)がどういうふうに見て見ぬ振りをするかの脚本の工夫が、作家の腕の見せ所。

絵図面のおかげで見事に本懐を遂げた四十七士の引き揚げのパレードで、涙ながらに岡野に再開する父娘は、後ろ姿を見送ったあと、これまでのエピソードをほかに話すことも出来ず、ともかくその夜は弟子や知己を集めて夜通し祝宴をあげました。

「おつや=お通夜」というコトバはここから始まったそうでございます。(あてにならねえや)

元禄繚乱」では演じた中山エミリが見取り図を渡したあと岡野が逢ってくれないからって、ヘコんで首をくくるが非常に後味が悪い。

講談のほうでパレードのあと、親に他の男を世話されるくらいならと自分で喉を搔ききって自害するパターンはあるが、岡野の「跡を追う」テイであります。操を立てて死んだその健気さを家族が憐れみ、亡くなった晩にみんなして仏の守をしたことから、日本ではヒトが死んで徹夜することを「おつや=お通夜」というようになりました。(あてにならねえや)


原作にあたる、講談や浪曲ではお艶はたいがい吉良家用人(粕谷平馬や左右田孫兵衛鳥居理右衛門など)に奉公してる。


パターンとして、大工ではなく武家(用人の直接の身内だったりもする)の娘であることも多く、その場合はお艶本人が口頭で岡野に屋敷の内部事情をリークし、岡野が証言をもとに絵図面を制作する。

商人に化けている岡野は「自分の父親が京都の番匠(大工)で、烏丸御所の普請にあたり吉良邸の絵図面を参考にしたい。おやじが出世して苗字帯刀が許されればあなたと結婚できる身分になる。」などともちかける。

このパターンだと討ち入りのときにお艶は騒動に巻き込まれて岡野にわざと打たれたりして死んでしまう。「来世で一緒になりましょう」。


さかみせ岡野の絵図面取り

めずらしいパターンではおやじは山田五次右衛門といって元・お六尺(雑役人)で大工ではない。なので屋敷の絵図面は盗むのではなくお艶の目撃証言をもとに岡野が制作する。

ぎこちない岡野の「二階で、見せたいモノがあります」という色仕掛けに「そうですか!お先に!」と階段を駆け上がる積極性を見せる。

この話では討ち入りの前の日に岡野はお艶に50両を渡して駆け落ちを持ちかける。お艶はすっかり信じて討ち入り当日は吉良邸を欠勤して騒動を逃れる。

岡野が迎えに来るのを待ってたが、討ち入り時に近所のヒトが心配して五次右衛門に伝えに来たニュースを聞き、酒屋の店員が赤穂浪士という真相も知ってこっそり自害する。「私は死んでも岡野様の妻です。お金をもらえば慰み者。おとっつぁんの手から返してください。」と書き置きがあった。怒った五次右衛門が引き揚げパレードに駆けつける。遺書を読んだ岡野は五次右衛門に討たれる覚悟をするが泉岳寺お参りのあとまで預けてほしいとたのむ。五次右衛門は岡野の立派なようすに心変わりして「あんなふつつかものでお気に召しますまいが、どうか捨てずに、女房にしておいてやると一言…ほとけに、言って聞かせてやっていただきとうございます。」おやじのたのみに「かたじけない。あの世で夫婦となり、蓮の台(うてな)で仲良くやります。」と誓言する。

「おしゅうと!」「むこどの!」(さかみせ岡野の絵図面取り)


演じたひとたち

若尾文子、南野陽子、前田愛など、その時旬な女優がキャスティングされるし、講談のほうでもお艶は美女キャラだが、現代にこのドラマをていねいに練り上げるのであれば、案外美貌では売ってないor朴訥なイメージ、誤解を承知で言うとじゃっかんおバカ系のタレントさんのほうがドラマが重厚になるのでは?と思った。つまり「本当に私は愛されているのか。彼は絵図面目的で接近してきただけではないのだろうか。でも、たとえそんなかりそめの愛でも私は幸せだった」という、せつなさといじらしさが表現出来ると思うのだ。お艶がモテなさそうな女子だと、そこに視聴者が共感出来る。

それで討ち入りの帰りに金右衛門がちょっと自宅に寄って「僕は本気だったんです!ありがとう!」と言いに来てくれたら、滂沱でわ!?

ゆうこりんが演じた時は、脱盟者・毛利小平太とのラブストーリーにアレンジされ、ふたりは夫婦になれる。

おバカ系でもなければモテないわけでもないのだが、なぜかわたしと来たらAKB48の佐藤すみれさんのことをずっと「お艶視」しております。すごくあどけない笑顔に向こう側に強さと弱さがいいキャスティングだと・・。


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